イタリアンレストランでもパスタ料理を提供します。パスタとひと口にいっても、見た目、食感、味も大きく変わります。
イタリアのなかでも歴史のあるパスタは、地域ごとに無限の表現形態がある奥の深いものです。
ここではイタリアンメニューにある表記の違いについてお話ししたいと思います。
それが「パスタ」と「スパゲッティ」という表記です。
みなさんはパスタとスパゲッティは同じ意味だと思っていませんか。
正しくは、パスタをスパゲッティと呼ぶのは間違い。スパゲッティをパスタと呼ぶのは正解です。パスタは小麦粉と水のみでつくったもので、それだけに種類は650種以上あるといわれています。
この奥が深いイタリアンメニューについてご紹介させてください。
パスタとスパゲッティについて
先に伝えたように総称として小麦粉と水のみでつくれば「パスタ」と呼びます。
「スパゲッティ」は、小麦粉で製造したもののうち「細く麺状に伸ばしたもの」をそう呼びます。
つまり、スパゲッティはパスタと同じくくりに入る麺類ということです。
ただし、本場イタリアでは小麦粉を細く麺状に伸ばしたものをスパゲッティと呼んだり、ロングパスタやショートパスタなどと呼ぶこともあります。
材料は同じでも製法、長さ、太さなどによって分けられる奥深いものでもあります。
専門的な話をすれば、
1.2mm以上の棒状または2.5mm未満の管状を「スパゲッティ」と呼び、
2.5mm以上の太さの管状またはその他の形状を「マカロニ」と呼びます。
これだけのグループ分けがされるだけに、650種類以上あるといわれている理由も分かっていただけるかと思います。
では、本場イタリアで代表的なパスタの種類についてご紹介していきます。
代表的なパスタ(名称)
・スパゲッティ
水と小麦粉のみつくるパスタです。イタリアでもっとも好まれ、トマト系、オイル系、クリーム系の定番ソースとのなじみが良いといわれています。
・スパゲットーニ
水と小麦粉のみでつくられるパスタです。スパゲッティよりも太麺で、弾力のある食べごたえが特徴です。
・ヴェルミチェッリ
イタリアナポリのスパゲッティとも呼ばれ、昆虫という意味のあるヴェルメが名称の由来です。
・カペッリーニ
極細パスタで、イタリア語で髪の毛という意味を持ちます。主に冷製トマトパスタとしてイタリアンメニューに使用されます。
・リングイネ
断面が楕円形をしたロングパスタです。平たくてモチモチとした食感が特徴です。
なお、パスタには上記で紹介したロングパスタのみならず「ショートパスタ」もあります。
形状によって名称が異なりますが、それぞれ合うソースも異なります。ではショートパスタについても見ていきましょう。
・マカロニ
穴が開いた円筒状のパスタです。イタリアンメニューではサラダやグラタンに使用されます。
・ペンネ
円筒状でペン先のような斜めの形状にカットされたパスタです。イタリアンメニューでは唐辛子を使ったトマトソースで仕上げるペンネアラビアータが定番メニュー。
おわり
いかがでしたか。
イタリアンメニューのなかにはトマト系、オイル系、クリーム系まで幅広いソースで仕込むパスタメニューが提案されています。
それぞれの特徴を生かしたソースで仕上げるため、ぜひ、違いを食べ比べてみてください。
茹で加減についてはアルデンテですが、提供するまでの時間や食べ終わるまでの経過による食感の違い、これらを楽しめるのも特徴です。
味わいについては日本人の好みに合わせることも多くなっています。レストランの雰囲気も肩肘張らずに楽しめるため、ぜひ、お気に入りのひと皿を見つけてみてはどうでしょうか。