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「赤ワインと白ワインに含まれる成分から得られる健康効果の違い」

 

 

同じアルコールでも、「ワインは健康に良い」ということをよく聞きます。それは、ワインに含まれる成分のおかげですが、

同じワインでも赤ワインと白ワインでは主に含まれる成分の種類に違いがあり、期待できる効果も異なります。

 

●ワインとブドウの違い

日本の場合、ブドウはそのままフルーツとして食べるか、ジュースにして飲まれますが、

世界で生産されるブドウの約8割は、ワインとして使われています。

なお、ワイン用のブドウはフルーツ用のものより糖度が高く、また酸味が強くなっています。

形は小粒で皮が厚く、種が多めに入っています。

皮の部分に香を出す成分が豊富に含まれており、ワインの風味を醸し出します。

 

●ワインに含まれる成分

ブドウには、体のエネルギー源となるブドウ糖や果糖などの糖質、

疲労回復の効果を発揮するクエン酸が豊富に含まれています。

なお、糖分はブドウを発酵させる工程でアルコールへ変化するため、ワインになった時点で甘みを感じなくなります。

また、クエン酸はワインの程よい酸味を引出すだけではなく、発酵中の酵母の生成を促し、細菌から守る働きをしています。

赤ワインと白ワインの両方に多く含まれる成分の種類に、ペプチドがあります。

ペプチドには学習や記憶に関わる脳神経ホルモンの働きを助ける作用があり、脳の機能改善に有効と捉えられています。

 

●赤ワインと白ワインの健康成分の違い

赤ワインと白ワインではより多く含まれる成分が以下のように異なり、健康への効果にも違いがあります。

 

1)赤ワイン
赤ワインの特徴となる成分の種類には以下があります。

 

①ポリフェノール
赤ワインの代表的な成分がポリフェノールです。赤ワインの原料となる黒ブドウにポリフェノールが多く含有されており、

主に皮や種から抽出されます。従って、フルーツ用のブドウやブドウジュースよりも、

皮や種を一緒に破砕して使う赤ワインの方が、ポリフェノールの含有量が高くなっています。
人間の体は、日常生活の中で活性酸素の作られる要因がいくつもあり、体内に活性酸素が溜まると、

健康な細胞が傷つけられます。それが、老化や病気を招くことに繋がります。ポリフェノールには、

体内が活性酸素によって酸化するのを防ぐ役目をしており、動脈硬化や脳梗塞の予防が期待されています。

 

②ピセアタンノール
脂肪の蓄積を抑え、且つ脂肪の燃焼を促進します。

それによって、血糖値の上昇が抑制されるとともに、ダイエットの効果も期待できます。

 

③レスベラトロール
活性酸素の働きを抑えることから、肌におけるアンチエイジングが望めます。

脳梗塞や認知症、アルツハイマー症の予防にも繋がります。

 

④アントシアニン
血管を増強することで、動脈硬化の予防効果があります。また、眼精疲労の回復や視力の改善の働きもあります。

 

2)白ワイン
白ワインの主な成分の種類には以下が挙げられます。

 

①有機酸(アミノ酸、クエン酸、リンゴ酸、カテキンなど)
抗菌・殺菌効果があり、食中毒の予防に繋がります。また、ミネラルの吸収が向上することで、

疲労回復や食欲増進が期待できます。ちなみに、魚介類に白ワインを飲むことが多くなっていますが、

抗菌・殺菌効果が強いという特徴から、理にかなった組み合わせと言えます。

 

②酒石酸カリウム

体内の塩分を体外へ排出する利尿作用によって、むくみを予防できます。また、血圧を下げる効果にも結びつきます。

 

③ポリフェノール
白ワインにも量は少ないながら、質の高いポリフェノールが含まれています。

分子量が小さいために吸収しやすく、白ワインの抗酸化力は赤ワインより高くなっています。

 

●まとめ

ポリフェノールは活性酸素を体から取り除く働きをしています。

加齢による老化現象は避けられませんが、ポリフェノールの働きで老化を遅らせることは可能です。

ただし、飲み過ぎは禁物です。おすすめの飲み方はワインを飲む合間に、ワインと同量の水を飲むことです。

また、1日に飲む量はグラス1~2杯を目安にします。

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